sink into a swamp

エンディング後SS！

エンディングまで泣くんじゃない！

続きからどうぞ！

退院したとは聞いた

退院したとは

此処一か月だ、音沙汰が無かったのは
軍復帰して怒られたのだろうか
もしくは忙しくなっただろうか
彼の行方を掴めないまま一か月がたった
同じ海軍、上司であるスガや同期のメテルでさえ、その姿は見てないという

もちろん必死になって探す彼女の姿は陸軍だけではなく
海軍や空軍も見ているだろう

「ヒムカ伍長…何処に行ったんでしょうね？」

「また何時もの女遊びしてるんじゃないんですか？」

「彼女居るのに…贅沢な男だよなー」

「もしかして他の女の所に行ってたりしてー」

ヒムカより部下の話はヒムカの噂をぼんやりと呟く
あるはずもない噂を流し…















「あー！！」

「今度は何！？」

「やっと見つけた！！」

「…それはよかったです」

「いやー…こんな所にあるとはなー…
此処まで探しに来たかいがあったなー…」

「良いんですか？」

「何が？」
















そんな中、タリスは一人、憂いていた
もしかしてヒムカは帰ってこないんじゃないのか…？
そんな不安が常に付きまとっていた
あの日、迎えに行くという言葉は嘘だったのか？
そんな事さえ思わなくても思ってしまう

PPP！！！

「あー…俺俺！！」

ブチッ

…何だかヒムカに似ているような声

PPP！！！

「…はい」

「いきなり切るなって！！俺だよ！！ヒムカ！！」

「馬鹿もの！！」

「…っって、うええ！？」

「貴様…今まで何処に…」

「あー…ちょっと…ね…ゴメン、心配した？」

いつもと変わらない声に安心したのかその場に座り込む
しかし、ヒムカはマイペースに自分の事を話す
会ったら絶対に殴ってやろうと心に決めたタリスをヒムカが知るはずもない

「理由は後で話すからさ…とりあえず、ミナモの灯台に来て」

それだけを言い切ってしまった
もちろん急いで仕度をし、ミナモに行く

灯台は確かに人気は無いはずだ
多分、重要な話なんだろう

灯台にたどり着くとそこには一カ月ぶりに見た彼の姿があった

「やぁ、タリス」

一カ月ぶりに見たその声、姿に思わず涙が出そうになるタリスだが
此処はこらえて一発、ヒムカを殴る

「何で！？」

「馬鹿者！！一体、どれだけの人を心配させて…！」

「いや、海軍には言ったはずなんだけど…」

海軍の誰が図ったのかは知らないが一応軍には伝えていたらしい

「…あぁ、そうだ。これ…」

ようやく何時も通り、用件を思い出して本題に入る
ヒムカの内ポケットから取り出したのはあの時の緋色の小箱
中には銀のリングが入っている

「…これ、ホウエンに落としちゃってて…探したんだ。
世界で一つしかない指輪だからね」

そう、これはヒムカが直々にデザインしてタリスの指に丁度収まる指輪
ヒムカの言葉通り…世界に一つしかない指輪

「タリス…俺と、結婚してくれませんか？」

その言葉に頷くタリス
左手薬指に指輪をはめる

月夜の光に照らされ美しく輝く

手を伸ばしたものに撥ね退けられ
伸ばしても伸ばしても帰ってくる事が無かったもの
ようやく掴んだ彼の顔には今までの笑顔とは違う
本来の、笑顔

(これが、幸せって言うのかな…)

ようやく掴んだ世界は彼が望んだ世界かもしれない

「タリス」

「…な、何だ？」

「愛してる」



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これでプロポーズした！自己完結もした！
願った自分の世界が現実の物となったお話！
ただただヒムタリSSですみません！
私が楽しいだけのお話！結婚式はこの後にやります！！
指輪を無くした～は前のSSで転がった指輪の小箱は軍は回収してくれませんでした！＼(^p^)／ﾅﾝﾃｺｯﾀ!
はい！VS終了までにやりたかったのですがオフが忙しくてこんな形になりました！！
タリスさん(清峰さん)ぼんやりとスガさん(蒼紫さん)とメテルさん(小夜さん)をお借りしました！！